目次
はじめに
ソーセージは世界中で親しまれている加工食品の一つで、種類も豊富です。本記事では、ソーセージの名称の意味や製法による分類、日本国内のJAS規格について詳しく解説します。特に、ウィンナーソーセージ、フランクフルトソーセージ、ボロニアソーセージの違いや、日本の食品安全基準について知りたい方におすすめです。
1. ソーセージの語源と名称の意味
ソーセージの語源
「ソーセージ(Sausage)」という言葉は、ラテン語の 「salsus」(塩漬け)に由来しています。これは、古代ローマ時代から肉を塩漬けにして保存する方法が発展してきたことを示しています。現在では、塩だけでなく、香辛料や燻製技術を用いて風味を付けることが一般的です。
代表的なソーセージの名称の意味
世界各国でソーセージにはさまざまな名称があり、それぞれ発祥の地や製法に由来しています。
- ウィンナーソーセージ(Wiener):オーストリア・ウィーン(Wien)が由来。細長く、羊腸を使用するのが特徴。
- フランクフルトソーセージ(Frankfurter):ドイツ・フランクフルト地方に由来。ウィンナーよりも太く、ジューシーな食感。
- ボロニアソーセージ(Bologna):イタリア・ボローニャ地方発祥。直径が大きく、ハムのようにスライスして食べられる。
- チョリソー(Chorizo):スペイン語で「ソーセージ」の意。パプリカや唐辛子で辛めに味付けされる。
- サラミ(Salami):イタリア語で「塩漬け」を意味する「salare」に由来。発酵・乾燥させた保存性の高いソーセージ。
2. ソーセージの種類と製法による分類
ソーセージは製法や加工方法によって、以下のように分類されます。
(1)加熱ソーセージ(加熱処理済み)
すでに加熱されており、そのまま食べることが可能なタイプ。
- ウィンナーソーセージ:細長く、パリッとした食感が特徴。
- フランクフルトソーセージ:ウィンナーより太く、ジューシー。
- ボロニアソーセージ:厚めにスライスしてハムのように使用。
(2)非加熱ソーセージ(乾燥・発酵タイプ)
発酵や乾燥を経て保存性を高めたソーセージ。
- サラミ:発酵・乾燥により独特の風味を持つ。
- チョリソー:唐辛子などのスパイスが効いた辛口のものが多い。
(3)生ソーセージ(非加熱・加熱必須)
加熱処理されていないため、調理が必要。
- ニュールンベルガー:ドイツ発祥の小型ソーセージ。
- ブレッドブルスト:肉の食感が残る粗挽きタイプ。
3. 日本国内におけるソーセージの規格(JAS規格)
日本では JAS規格(日本農林規格) により、ソーセージの分類や品質基準が細かく定められています。
(1)JAS規格における分類
JAS規格では、ソーセージの種類を 腸詰めの有無 と 加熱処理の有無 に基づいて分類します。
種類 | 定義 | 特徴 |
---|---|---|
ウィンナーソーセージ | 羊腸を使用し、直径20mm未満 | 細長くパリッとした食感 |
フランクフルトソーセージ | 豚腸を使用し、直径20mm以上36mm未満 | 太めでジューシー |
ボロニアソーセージ | 牛腸を使用し、直径36mm以上 | スライスして食べるのが一般的 |
ドライソーセージ | 乾燥工程を経て水分含有量が35%以下 | サラミなどの長期保存向け |
セミドライソーセージ | 乾燥工程を経て水分含有量が55%以下 | 半乾燥タイプ |
(2)JAS規格における原材料の基準
- 肉の使用割合:特級、上級、標準のランクがあり、肉の含有量や脂肪含有量が決められている。
- 結着材料の制限:デンプンや植物性タンパクの使用割合が規定。
- 食品添加物:亜硝酸ナトリウム(発色剤)、ソルビン酸(保存料)などが使用可能。
(3)加工方法の規定
- 加熱ソーセージ:中心温度 68℃以上 で加熱。
- 非加熱ソーセージ(ドライ・セミドライ):発酵・乾燥工程を経て安全基準を満たす必要あり。
(4)表示義務
日本国内で販売されるソーセージは、以下の情報をパッケージに記載する必要があります。
- 製品名(ウィンナー、フランクフルトなど)
- 原材料名(肉の種類、添加物など)
- 内容量・賞味期限・保存方法
- 加熱の必要性(非加熱製品は「要加熱」の記載)
まとめ
ソーセージにはさまざまな種類があり、その名称や特徴は地域ごとに異なります。日本国内ではJAS規格に基づき、ウィンナー、フランクフルト、ボロニアなどの分類が定められています。安全基準が設けられているため、消費者は安心してソーセージを楽しむことができます。
本記事を参考に、お好みのソーセージを選んでみてはいかがでしょうか?
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